更に3項で挙げたアミロイドβのアイソフォーム1–42の脳脊髄液 (CSF) 中濃度がMCIの予測に使えそうとか、他のタンパク質でリン酸化タウ(tau)タンパク質のCSF濃度のこと予測因子として書いてありました。
すなわち、アミロイドβとは別にtauタンパク質も脳の神経を変性させてMCIに導くという説があるようです。
ツイッターの日経BP WMの憂鬱さんのつぶやきでは、 “βアミロイドの画像診断は認知症を必ずしも示さない。ADNIのリーダーの発言は重い。画像診断法では、タウイメージングに注目していた。”とあったのでβアミロイドよりもタウタンパク質をバイオマーカーとして使い予測することの方が、分が良くなってきているのかな。
あとは、アルツハイマー病と直接関連がある脳萎縮の程度や場所などここでは取り上げませんでしたが、この脳萎縮と注目されるタンパク質各種バイオマーカーが相互作用を起こしているのか、それとも独立した因子なのか以研究結果も色々あり、こんなところも注目したいところです。
アルツハイマー病の研究の成果発表がこの数年のうちに盛況を迎えるのかなという印象でした。
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日本の研究成果のニュース
ここまでで、PET診断によるアミロイドβ蓄積だけで軽度認知障害が予測できるとは立証するまでは至っていないと分かりました。