有名科学誌「ネイチャー」と「サイエンス」に関連し、論文執筆について思うこと


自分も仕事で関わったとは言え、複数研究グループそれぞれの研究をすべて教えてもらうことはなかったわけで、ドラフト段階の論文のおかげで明確な全体像が得られました。

この英語のレベルは、ネイティブでないと中々書くのが難しいなと思いました。

後述しますが、その論文の根幹にある戦略的なもの、研究の新規性を差読者に理解させる表現力が必要なのでしょう。

ネイチャーもサイエンスも論文の掲載率が10%に満たないほど、競争率が高い科学誌ですが、英文でまずかなりふるい落とされているのではないかと想像します。「英語論文でのデベロプメントの重要性」でも書いたように、英語でうまく表現できていないところは、書かれている研究内容そのものに対して研究者自身も何かしっくりこないところがあるかもしれません。

あと、見逃すことがあるかもしれませんが、差読者からのコメントに対するカバーレターや回答の英語には、丁重な言葉遣いと感謝する言い回しを多用したほうがいいでしょう。へりくだりすぎて、論文の主張を曲げないように注意しなくてはならず、このさじ加減も重要です。

これは一般にrebuttalと呼ばれるものです。実はわたしはrebuttalを書くのが大好きですが、差読者に回答しつつ研究の意義が自身の中で本当に明確になることも多いのではないでしょうか。

ちなみに、夫の専門のエンジニアの世界では、rebuttalでいちいち丁寧な言い回しとかお礼とか書かないって言ってましたから、こういうことも基礎研究とか医学研究とかに特異なことだと自覚すると良いでしょう。


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