有名科学誌「ネイチャー」と「サイエンス」に関連し、論文執筆について思うこと


もうひとつ、研究者なら気になるのが、科学誌のインパクト・ファクター (IF) と呼ばれるもの。IFの数値が高いほど一般的には一流とされています。

何を隠そう生物統計の世界では、どんなに頑張ってもIFが最高3未満ぐらいです。だって、生物統計の論文を読んでディスカッションしようなんて科学者はあまりいないでしょう。理論系の論文だとすごく難しいのはありますが、難しいのが必ずしも世間にインパクトを与えるとは限らないです。

今年2015年に発表されたネイチャーとサイエンスの (2014年度の)IFは、それぞれ41.456 と 33.61 でした。先に述べたような生物統計の分野のIFと比べると、わけが分からないほど高い数字ですね。

これまでいた分野で培われてIFが3以上だと凄いという感覚があるため、今後、薬学での論文執筆をすることになりますが、どんなIFの数値であれ、論文が採用されればまず嬉しいでしょう。IFに関して落ち込むことがなさそうで、良いかもしれないです。

ちなみに、臨床系の一流科学誌「NEJM (The New England Journal of Medicine)」と、生物系で更にもう一つ一流科学誌とされる「セル」の、2014年度のIFはそれぞれ 55.873 と 32.242 だそうです。そういえば、生物統計専門でアカデミック職に就く友人の論文はNEJMに掲載されていたのを思い出しました。生物統計でも有名科学誌と全く縁がないこともないんですね。

最近は、サイエンスやネイチャーに載る研究は大規模な共同研究が多いようです。世間でニュースになった例のネイチャーの撤回論文も共同研究のものでしたし。私も加わったネイチャーの論文も、何十人と名前が連なっていました。

そして共同研究に参加するには、そのグループが有名で研究費も潤沢な必要があるのでしょう(絶対条件ではないと思います)。


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