一流の成果を挙げるにもまず一流の研究者であったほうが良いわけで、大変な世界ですね。
そんな感じなんですが、共同研究での論文執筆においても、生物統計家というのは特殊なポジションにいると思います。
生物系の研究室だとボスの下に沢山のサイエンティストやポスドクがいて、その中で抜きん出てボスと一流科学誌に論文を投稿するまで成果を挙げるのは大変なことだろうと思います。実験にはセンスも必要ですが運によるところもあるでしょう。
一方、生物統計家は各研究グループのボスからの成果に関するプレッシャーを受けることもなく、気軽に質問を受けたり、研究を理解したいので勉強できる関連文献をくださいと言えたり、ボス同士の会議に呼ばれて研究の方向性のディスカッションを聞けたり、することもあって、そういう意味では面白い立場にいます。
科学誌のピアレビューシステム
生物統計家というユニークな立ち位置のおかげで、先述のネイチャーの論文が投稿される際のプロセスについても、参加したり意見を聞いてもらったりすることができました。
その経験より分かったことは、ネイチャーへの論文投稿のプロセスは、とても偏った専門誌(つまりわたしの場合、生物統計の専門誌)への論文投稿プロセスとちょっと違うということです。違う点をいくつか列挙すると次のようになります。