1年目春セメスターを総括


一番ヘビーな授業は、先にも書いた「薬学基礎」で5単位です。通常の授業が3単位なので、いかにこの存在が大きいことか。

しかも、基礎なものか!と投げ出したくなるような、内容です。約20人の教授陣が各々の専門を交替で教えます。1セメスターの期間中、5回試験があります。5回目の試験以外は、土曜日、朝から3時間。ということは、3週間毎に試験。1回の試験で、4-5人の教授から習った内容が出題されて、全て文章題。

かつて大手製薬会社でシニア・サイエンティストだったというような教授が数人いるので、思いっきり彼らの専門から出題されます。

範囲は薬の開発全てのプロセス、ドラッグ・ディスカバリーからアウトカム・リサーチまで。

具体的には、細胞・分子生物学、ハイスループット・スクリーニング (HTS)、コンピュータ支援ドラッグデザイン、創薬標的同定、薬物代謝・トランスポーター、薬理遺伝子、幹細胞治療、経口製剤、ドラッグ・デリバリー・システム、動物モデル、臨床試験デザイン、バイオマーカー、FDA承認プロセス、アウトカム・リサーチ、などなど。

次に、大変だけど、まあ面白かった授業は(所詮、どちらかという方法論的にはよく知ってるので)、先に書いた「臨床薬学環境」。臨床試験の方法論と各疾患領域を専門の臨床薬学の教授たちから学びました。

ところで、アメリカでは、医師でないものも、臨床で働く資格(薬剤師、看護師など)と財源があれば、臨床試験のプリンシパル・インヴェスティゲーター、俗に言うPIになることができます。そして、こういう授業を通して、ひとつ、驚いたのは、臨床で働くひとたち、自分たちのことをクリニシャンって言うんですよ。医師でなくても、看護師や、薬剤師でも、臨床で働いていて、ある程度裁量のあるひとは、クリニシャンのようです。


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