薬学科、薬科学科?:アメリカの薬剤師とPhD


結果的に、アメリカの薬剤師のシャドウイングをしたのは大変役立ちました。研究開発職を得るのにこの時点で薬剤師の資格をとることに意味がないと、あっさり薬学のPhDプログラムを目指すことに方向転換することができ、また家計にマイナスとなることもなくなりました(PharmDの学費は2000万円前後、ただしミシガン大学はアメリカ人は授業料免除)。

ちなみに、シャドウイングの内容もとても良かったです。最大3日間シャドウイングができるプログラムで、毎日8時間、病院の院内薬局の色々なところを見学させてもらえました。

ファームテックと呼ばれるテクニシャンを監督・指示する薬剤師、PharmDの学位が必要なかった昔に薬剤師になったパートのおばちゃんたちが注射剤調整室でおしゃべりする様子、抗がん剤専門で病棟と連携を密にし又治験にも関わる男性薬剤師、PharmDを持ち病棟の臨床薬剤師(Clinical Pharmacistと呼ぶ)として医療チームで働く薬剤師。

院内薬局の構成や薬剤を病棟に運搬するシステム、病棟での薬剤使用についてシステム上モニタリングし疑義照会する方法も説明してくれました。

アメリカも昔、薬剤師にPharmDが必要になる制度変更があったので、今の薬剤師はPharmDを持つもの・持たないもの混在しています。

PharmDを持ち臨床薬剤師になるひとは、病院で行われる治験の施設IRBやデータ・モニタリング委員会の委員になったりと一般薬剤師と比較して責任が増えていきます。

PharmD卒業生2人が病院にレジデントとして来ていましたが、薬剤部の力仕事を避けて、なるべく知的な仕事(副作用検討会とか)に参加したいという姿勢がみれました。レジデント・プログラムに進むひとは、将来一般の薬剤師で無く臨床薬剤師を目指していますからね。


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