クリエイティビティの素:瞬発力


ただし、詰め込みだけではなく、習ったことを応用できる力も評価されます。

日本語の教科書では専門用語が漢字でなんとなく意味が汲めるので、わたしたちは分かった気になり深く調べないこともあると思います。一方、アメリカの教科書は初歩的なことからすべてClarification(明確化)してくれて実例も多く入っているので、教科書が分厚くなります。

日本で大学教育を受けたものがアメリカの大学の授業を初めて受けると、「こんな簡単内容、高校生みたい。」などと思うかもしれません。わたしはそう思いました。しかし、2週で教科書100ページ以上をカバーするとなれば、授業の進み方はたいへん早く、いつのまにか内容が大学レベルに達していくのです。もしかしたら、日本の大学レベルを突き抜けていくかもしれません。

このような速度についていくためには、毎日予習・復習が欠かせず宿題やレポート漬けになり、大学の図書館は深夜まで勉強する大学生でいっぱいです。勉強に集中するためか、スウェット姿でポニーテールにヘアバンドをしている女の子が多いです。みなコツコツ勉強しています。

大学院に進学を希望しているひとにとって、大学での成績は重要、オールAをとりたいところです。そういう層は特に必死で勉強しています。その上で、宿題やレポートでは考えさせる記述問題も多いため、情報を早く記憶していく力、考えて応用する力、記述やディスカッションで表現する力、つまり瞬発力があるものが大学院に好まれて進学するシステムになっていると思うのです。

冒頭のプレジデントオンラインの記事では、例えば大学院で600ページ読解する宿題があったとすると、実はひとりで全て読む必要はない、みんなで分担し助け合って問題を解く力が求められている、という話がありました。しかし、それは大学院でのこと。大学の授業、特に理系の授業で、分担しあうだけで好成績がとれることはないです。教科書はすべて読んで暗記、それが試験で試されるし、応用できる力もつけておかなければなりません。

ただし、多くの必須授業ではレサテーションも毎週あるため、皆ディスカッションやグループで勉強し助け合うことに慣れています。アメリカの大学教育をうけて大学院にすすむひとは、大学院でグループディスカッションをするスキルが備わっているといえます。

それでは海外から大学院への留学生はどうなのでしょう。特に、中国人などのアジア人。


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