こんにちは。最近薬剤師に関する記事が多かったですね。今回は、大学院の話をしたいと思います。
実はわたしNMRという分析機器が好きなんです。NMRは核磁気共鳴でNuclear Magnetic Resonanceの略です。自分の研究にNMRを使う予定はないんですけどね。
今は昔、大学の卒論テーマは化合物と薬物の相互作用をNMRで解析するという小さなプロジェクトでした。といっても、研究室に配属後1年間ほとんどは化合物の合成をして、あとは、NMRから得られる色々なチャートを眺めては、化合物中のどの官能基が薬物と作用しあっているみたいな解析を手作業でしていました。古い話です。
当時のわたしがこのテーマを希望したのはNMRを使ってみたいというのもあったので、大学生レベルではNMRを操作できないと聞いたときはとてもがっかりしました。
NMRは強い磁場を発生させる関係で大変大きなマシーンなのですが、その上部から研究目的の化合物をサンプルとしていれます。そのサンプルチューブを設置させるNMR内部のプローブという部分が超高価なんですね。当時いくらか知りませんが、今で約40,000ドル(1ドル120円換算で480万円)らしいです。
サンプルチューブの準備にちょっとしたコツが必要ですが、きちんと出来ないと、プローブが壊れてしまい大損害を起こします。それでNMRを操作するのは大学院生以上でなければいけなかったのですね。