デジタイズド・メディシン:ビッグデータと薬の開発


わたしはデジタイズド・メディシンがとても有効的なのは、体を傷つけない、非侵襲または低侵襲(non-invasive or low invasive)で治療ができる可能性をもたらすことだと思います。上記のエレクトロシューティカルの例では、ElectroCore社が、非侵襲の装置開発に努力しているということです。

また、”Giving your body a “Check Engine” light”の記事でウェアラブル・ガジェット(Wearable Gadget)の先端を行くような、生体データを計測するためのタトゥーシール型の「バイオスタンプ(Biostamps)」の開発が紹介されています。バイオスタンプは安価で供給できるということです。

侵襲型バイオスタンプの開発もあるそうですが、個人的には非侵襲型のものの開発をすすめてほしいと思いました。もしも非侵襲型バイオスタンプにおいて、当局が使用を許可するに足る再現性が確立されれば、新薬開発のための臨床試験の手法へも良いインパクトを与えるでしょう。

特にデータ集積が難しい小児科領域の新薬開発のための臨床試験で、臨床検査値データの収集に貢献しそうですね。

最後に”Their prescription: big data”という記事より、わたしもお世話になったことのあるベス・イスラエル・ディーコネス・メディカル・センター(Beth Israel Deaconess Medical Center)では、i2b2 (Informatics for Integrating Biology)というオープンソース・プラットフォームが確立されました。これは患者の電子カルテのデータベースを治療効果研究や臨床試験にマッチする患者を探すツールとして用いるものです。

更にハーバード大学の5つの関連病院の電子データを横断的に検索し、新患者と似た患者で最適であったと思われる治療法を探し出すツール SHRINE(Shared Health Research Information Network)も作られました。実際SHRINEで最適と思われる治療法を検索し適用することにより助かっているがん患者さんがいるそうです。


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