そのリーダシップに必要な素養のひとつとして、アサーティブネスまたはアサーティブ(Assertive)な態度が求められていると、面接の経験を通して伺えました。
アサーティブをコリンズ英語辞書で引くと、(1) confident and direct in claiming one’s rights or putting forward one’s views, (2) given to making assertions or bold demands; dogmatic or aggressive とあります。
「権利の主張や見解を述べる際に直接的で自信があること、断言や大胆な要求を(理由づけ無く)する傾向、教義的、攻撃的」とでも訳しておきます。
アサーティブな態度は実際見ないと分からないかもしれません。国谷裕子さんの歯切れのよさと勝間和代さんのアグレッシブさを兼ね備えた感じでしょうか。このアサーティブな態度を日本人が目の当たりにすると、横柄な人だという印象を持つでしょう。しかしアメリカでは、リーダーシップを発揮する薬剤師はこのような態度を持つべきだと好ましく思われています。
PharmD受験面接に際しては、「Educate patients」つまり「患者を教育する使命・重要性」を認識しているか問われることも一般的であると知りました。私は日本で薬剤師として働いたことはないですが、日本の薬剤師は医療人の中でもとりわけ患者さんに対して腰が低いという話をききます。アメリカで求められる薬剤師のアサーティブネス、よく言えばハッタリがきく、悪く言えば上から目線な態度は日本の薬剤師像と真逆なのでしょうね。
英語教材等でアサーティブという単語を取り上げた話を目にしたことが無かったので、PharmD受験を通し分かったのは一つの収穫です。しかし、アサーティブな態度は一朝一夕で身につくものはない、冒頭の女の子のように育てられながら身に着くものなのだろうと思います。臨床研究を元から目指していたので、5-6年の遠回りでしたがPhDに方向転換し私はハッピーです。
もしもPharmDプログラムを受験したいという日本人がいれば、またPharmD受験に限らずアメリカで面接を受ける場合、アサーティブな態度を目的の文脈で理解し、早めに対策をとるのが良いでしょう。