NMR授業: 信用から任される・信用を得るため教わる


好きこそものの上手なれは本当だなと思いました。なんとなく好きっていうレベルでも、けっこう大事なんですね。テストの点も嬉しいですが、なにより、あの心残りだったNMRに触れたという体験が、一番嬉しいかったです(自分の研究でやはりNMR使えないかなとか思ってたりして)。

そんなNMRですが、NMRで研究することの短所は、製薬業界での就職先がほとんどないということ(日本の事情は分からないです)。アメリカの大手製薬企業の多くはNMR施設を閉鎖してしまい、彼らのNMR研究は大学機関との提携で進めているのだそうです。

全米の大学機関でNMRが強いところは4箇所ぐらいだそうで、そのうちの1つがうちの大学とのこと。だから授業でも操作させてもらえることができたのかな?

それにしても授業中、NMR研究に携わることのない学生にもあっさりとNMRを操作させてくれる太っ腹というか、アメリカではこういうこと多いと思います。正しく操作をさせるために教授自らついて指導されていたし、そして「大丈夫、恐れないで」など励ましの言葉をかけたり。指導が熱心なんですね。

そして、信用して任せてトライさせてみる。

何事も熟練したひとは、初心者に任せるのは勇気が必要でしょう。自分でやったほうが早いし、問題が起こることが少ないですし。それを分かって初心者にやらせてみるのは、他者をリスペクトというのか、個として扱い成長させてくれるというか、そういう環境を整えてくれるのは素晴らしいです。

以前、アメリカ国籍を取得した日本人の女医さんがわたしの掛かりつけ医だったのですが、例えば「日本では分娩の処置を任されるまで何年もかかるが、アメリカではレジデント時代でも直ぐに任される、とりあえず日本と比べて経験値が飛躍的に上がる」と話していたのはとても印象的でした。


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