貧困問題:営業時間短縮かチップ制で改善?


先のチップ料を計算した例では、アメリカのレストランのようなサービス業でチップを含めて時給27ドルになる可能性がありました。これは日本円にすると時給3000円以上です。こんな時給の良いレストラン、日本ではあまりなさそうです。

厚生労働省の資料をみると、日本の最低賃金は大体700-800円前後ですね。時給800円の場合、単純計算で週40時間、月に4週、年に12ヶ月働くと年収は800 x 40 x 4 x 12 = 153万6000円です。税金や保険料を差引いた可処分所得は直近の貧困線122万円 (資料 p.7) に近いでしょう。

しかし、チップ料が加算されると、またアメリカの時給2-3ドルでなくて現状維持のままにできれば、日本の最低賃金レベルであっても生活はかなり改善しそうです。

日本で「おもてなし」という言葉がしばらく流行っていましたが、「おもてなし」という名の無料サービスと、お客が殆どいない効率の悪い深夜労働。そうかと言って、殆どの人は農業や漁業の生産者ではないので、労働時間の割に手に入れるものが少ないという辛い生活になってしまうのでしょう。

大げさではなく真面目に、グローバル経済の中で現状維持を続けると日本人だけ疲弊し損をしてしまう気がします。

日本は観光産業を盛り上げようとしていますが、おもてなしとう言葉で半強制的に無料サービスを求めて良いのでしょうかね。個人の自発的なおもてなしは良いですが、グループや会社を挙げてのおもてなしであれば精神的身体的に苦しいひとがでてくるかもしれない。


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