アメリカで博士号をとる日本人、理系?文系?


先のNSFの表でもうひとつ面白い点があります。白人とアジア人は取得年齢の中央値でみると博士号取得が早いと述べました。が、年齢別では45歳以上が、白人は白人博士号取得者のうち11%もいますが、アジア人はアジア人博士号取得者のうち6%だけです。

白人がアジア人に比べて大学院へ戻ることを柔軟に考えているように思います。

さらに、同じ表で分野毎の博士号取得者の年齢別割合も示されていますが、これは割愛することにして、最後に理系と文系について話したいと思います。

つい最近、日本の国公立大学の文系学部を縮小する方針が決定されたそうです。これについて、アカデミックの人はTwitter上で理系のひとまでもが批判しています。わたしの考えはTwitter上にあるので省略しますが、それ以上の問題として、どこまで理系として線引きするかがあると思います。

「クリエイティビティの素:瞬発力」の投稿で述べたようにアメリカでは、色々な問題を瞬時に考え表現する力が求められます。これは研究者でも持っていると良いスキルでしょう。アメリカで研究者になるための第一歩、大学院出願には通常GREテストのスコア提出が必要ですが、GREのライティングで出される問題は、理系のひとから見ると、関係のないお題(政治、経済、学校教育など)が殆どです。

つまり、日本で言う文系的話題のディスカッションもクリアできないと、世界のライバルたちから理系大学院への合格に一歩遅れをとってしまいます。

もう1点、NSFの博士号に関する多くの資料では「科学・工学分野 (Science and Engineering)」、または「科学・工学分野以外(Non-Science and Engineering)」と二つに大別しています。これはNSFつまりアメリカ国立科学財団が、科学・技術の研究費を助成する機関でもあるからでしょう。


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