老人では体脂肪率が増える


「老化で体脂肪率が増加する」のは考えてみれば、まあ当たり前って感じですよね。しかし試験問題を解くときは、日本人の痩せ細った老人を思い浮かべて体脂肪は減少するはずと考え誤答してしまいました。本当は、体脂肪率が増加すると脂溶性の高い薬の体の各組織への移行が増加するので、薬を減量する方向で考えなければならなかったという話です。

ここで注意すべきなのは、あくまで一個人の体の変化において体脂肪率が(水分対比で)加齢と共に増加するのであって、個体間では個人差により若い人が老人よりも体脂肪率が高いということがあり得ます。そう考えれば、老化で体脂肪率が増加することだけをもって、薬物動態の問題は考えられないし、情報の少ない試験問題での自分の回答は間違いだったとは言い切れないような気もします(だから悔しいです)。

臨床の薬物動態に関してもっと詳しいことは、Rowland and Tozerの「Clinical Pharmacokinetics and Pharmacodynamics: Concepts and Applications」という本で勉強できます。 この秋から正式にPhDの学生になるとティーチング・アシスタント(Teaching Assistant: TA)として授業で教授をサポートする側に回るので、もし薬物動態の授業のTAになれれば知識を更に確実なものとして身につけれます。楽しみです。

 


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