作成者別アーカイブ: Ketti

デジタイズド・メディシン:ビッグデータと薬の開発

うちにはIEEE(アイ・トリプルイー)から会報誌IEEE SPECTRUMが届きます。IEEEは電気・電子工学系エンジニアのための学会。集積回路や化学・物理学応用に絡めるトピックが多いなか、今月(2015年6月)の会報誌はビッグデータの医療分野への応用。この特集が面白すぎて、自分なりの解釈を頭の整理のために書いていきたいのですが。

昨日からラボ・ミーティングがはじまり忙しくなるかもしれないのです。そこで、先日の投稿記事「iPS細胞で薬はいらなくなる?」でふれたデジタイズド・メディシンを主に薬の開発の観点から考察します。 続きを読む

テキサス州オースティン

先日行っていたテキサス州オースティン。結婚式への出席とテキサス大学オースティン校訪問が目的でした。また、3回通った日本食レストランの食事のおいしさはレベルが高く感じました。

保守的なテキサス州のなかで、オースティンは大学の街として唯一リベラルな都市です。まず空港の光景が楽しい。 続きを読む

クリエイティビティの素:瞬発力

こんにちは。昨日までテキサス州オースティンに行ってきました。結婚式に出席し、またテキサス大学オースティン校もたずねてきました。なかなか食べれないオーセンティックな日本食も食べてきましたよ。譲ってもらってファーストクラスにも初めて乗れたし楽しかったです!

さて、プレジデントオンラインより「「コツコツ」は時間のムダ! ハーバード式最新「勉強・仕事スキル」」という記事で、アメリカと日本で良いとされる勉強法は大きく違うという話題がありました。また、アメリカの大学は入りやすく卒業が難しいといわれます。アメリカの高等教育は日本のそれとどのように違うのでしょうか。 続きを読む

働き方の自由

日本の働きかたも最近はかなり自由になっているのかもしれないですね。フレックス制導入や年俸制などの形態が採用されて久しい会社もあるでしょう。しかし介護など特別な理由なく、正社員ましてや総合職が在宅勤務できるまでの自由はきっとないですよね。 続きを読む

iPS細胞で薬はいらなくなる?

iPS細胞で創薬という話があります。iPS細胞は人工の幹細胞、つまり成熟細胞(皮膚の体細胞など)に分化してしまった細胞を遺伝子導入のリプログラミングによって再び分化前の状態に戻し、多分化能と自己複製能を持たせた細胞です。

iPS細胞の創薬における使い方は大きく二通りあるのではないかと思っています。ひとつめは、組織、または造血幹細胞などをiPS細胞から作り上げて、人に移植する。ふたつめは、iPSから組織片などを作製し、それを新薬開発のプロセスで実験材料として使用する。

前者が世間でよく知られている使い方だと思いますが 続きを読む

ディオバン事件:不正防止策に関する考察

先日の記事で、ディオバン事件を例に不正臨床研究の3要因を考えてみました。特に、統計専門家の倫理観の欠如にフォーカスしてみました。今回はディオバン事件等の臨床研究の不正を受け各方面から提言された不正防止策について考察してみます。 続きを読む

ディオバン事件:生物統計家の倫理観

ノバルティスファーマの降圧剤ディオバンをめぐる臨床研究でのデータねつ造・改ざん事件。アメリカにいると話題をリアルタイムでフォローするのが難しいですが、事件発覚より早2年、統計解析者として関与した元社員の逮捕者も出ましたね。その後立て続けに、武田薬品工業(記事1,2)、東京大学が関与する臨床研究での不正も明らかになったということで、日本の臨床研究に対する世間の目は厳しそう。

世間ではのど元過ぎた話ではありますが、今回は私の視点でディオバン不正事件について考察します。その中でも特に京都府立医科大学による臨床研究(KYOTO Heart Study)に的を絞ってみます。 続きを読む

アメリカで求められる力:アサーティブネス

この週末に公園で娘を遊ばせていると4歳半の女の子が私に話しかけてきました。自己紹介のあと「Are you smart?」と聞いてきます。「I don’t know. How about you?」と聞き返すと「I am super smart like a super hero!」と自信たっぷりに答えました。

この女の子は自分のことを「超かしこい」と表現しています。日米の女性における自信の違いは、もう幼少の時点で勝負ありやなと思ってしまいました。ちなみに、一番気に入っているスーパーヒーローはワンダーウーマン(Wonder Woman)だそうです。 続きを読む

老人では体脂肪率が増える

薬物動態という学問は薬学の一分野です。薬が体内をどのように巡り変化するかを学びますが、これは薬の作用を考える上でとても重要。まさに個人に対する薬のさじ加減を知り応用することができるものです。私が二つ目のPhDを目指すのも、この分野での研究し知見を得たいためです。 続きを読む

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