月別アーカイブ: 2015年6月

責任の範囲:薬剤師が注射を打つことからの考察

アメリカでは薬剤師が患者に注射を打つことができます。アメリカで生活したことのあるひとは、薬局で予防接種を打ってもらえることに驚いた経験があると思いますが、そうなのです。

注射に限らず、アメリカの薬剤師の責任と裁量の範囲は日本の薬剤師のそれと比べて大きいです。Pharmacist Magazineによるとアメリカの薬剤師は「処方権」というのがあるのですね。”医師から権限の委任を受けて処方を書くことができる”のだそうです。これはすごいですね。もちろん日本では出来ないことです。 続きを読む

ワードプレス・メモ: ① Subscribe2のSTMP問題解決!

こんにちは。今回はお知らせとワードプレスのテクニカル・メモです。

まず、このブログの更新情報をメール通知できる機能を、右カラム下のほうに設置しました (Subscribe2と書いてあるところです)。ソーシャル・メディアを使わない方、便利なのでどうぞご使用ください (登録解除も簡単にできます)。

さてこの作業、予想外に苦労しました。 続きを読む

貧困問題:営業時間短縮かチップ制で改善?

アメリカに来て十年以上ですが、ここ最近まで、レストランでチップを払うという行為はお恵みをあげているような、人との優劣関係をあからさまに示すような、嫌なシステムだと思っていました。日本人は日本のことをチップを払わなくても良い、素晴らしい、おもてなしの国だと思ってますもんね。

しかし、チップを払うというのは合理的なシステムなのかもと最近感じ始めています。 続きを読む

夢を叶えるため他人に伝える勇気: 志望動機と自己表現の中のレジリエンス

みなさんは自分のことを表現することが好きですか。自分自身を分析できていますか。就職活動などでは積極的にアピールが必要でしょうから、内定を勝ち取る新卒のひとたちは自分を良く研究し強み・弱み・特技などクリアに説明できるでしょう。

わたしはこどもの頃から他人を観察する傍観者でした。自分自身を表現しなくても特別困ることもなかったです。 続きを読む

iPS細胞による治療の安全性とパワー50%以下について

今回の話題は、世界初iPS細胞を用いた臨床研究の責任研究者(PI)のツイッター上のコメント、治験デザインの統計学的パワーと呼ばれるもの、そしてPIのコメントにおける考察です。

最近、iPS細胞の臨床研究(自家iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)シート移植)の1例目において、安全性が確認されたという次のようなコメントがツイッター上にありました。 続きを読む

出張のおみやげ:かわいい子供Tシャツ @ 空港

こんにちは。今日は旅行の話題です。

アメリカ国内外の出張に行くたび、うちのパパは空港で娘へTシャツを買ってきます。家を留守にされてさびしいので、パパが帰ってきてTシャツをおみやげにもらうと大喜びです。

空港に売られているTシャツってベタな感じですけど、こども用が集まると結構かわいいですし(小さいからかな?)、デイケアの先生にもお父さんがどこに行ってきたのかという会話のネタになって、なかなか良いのですよ。 続きを読む

薬学科、薬科学科?:アメリカの薬剤師とPhD

今回の話題は、日本の薬学部・薬学科および薬科学科、アメリカの薬剤師の道PharmDプログラムと薬剤師見学体験談、そしてわたしが薬学PhDプログラムに進んだ経緯です。

日本の薬学部薬学科が6年制になって早9年目になるんですね。薬学部をめざすひとは、薬剤師の資格が取れない4年制の薬科学科と2つの進路があって迷うことがあるようです。 続きを読む

効果的プレゼンテーション:欧米プロフェッサーの目

先日ラボ・ミーティングの後に、PhDの学生のディフェンス(博士号取得のための最後の口頭試験)があるというので見に行ってきました。ディフェンスのプロセスのうち、一般公開のプレゼンテーションと質疑応答の部分です。

わたしの感想は、「うーん、眠かった。。。」。

内容は面白かったのです。ですが、 続きを読む

アメリカの大学院出願:GREテスト対策

ズバリ大学院留学のためのGREテスト対策に興味があるひとが多いので、わたしの経験をご紹介します。科目別GREテストもありますが、ここでは一般のGRE試験(the GRE® revised General Test)について。ちなみに、新テストの自己最高スコアは 続きを読む

アメリカで博士号をとる日本人、理系?文系?

今日の話題はアメリカで取得する博士号、後半部分では理系・文系の区別を取り上げます。薬学大学院、製薬業界、東大の話もちょこっと触れています。

まず、日本人でアメリカへ留学し、博士号をとるひとは毎年どれほどいるでしょうか。ここでいう博士号とは、MDなどの専門職業的ドクター以外で、PhDとかDScとか”Doctor of” とつく学位のことです。 続きを読む

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